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どこから通貨偽造、つまり【ニセ札】になるのでしょうか。子供銀行なんて書かれたお札(?)や、紙に『壱万円』と書いたものは偽札として扱うのでしょうか。

 判例では、「人が不用意にこれを一見した場合に真正の銀行券と思い誤る程度」としています。ですから、ルーペ等でじっくり見ないと分からない…なんて必要はありません。パッと見たとき、本物に見えれば立派な通貨偽造になります。たとえばお札の表裏をカラーコピーして張り合わせても通貨偽造にあたります。また、お札の4分の1だけ本物で残り部分をハトロン紙を貼り付けて、四つ折りにしておけば騙されてしまいます。これも変造として罪を負います(最高裁1975年6月13日)。

 通貨偽装は社会全体の経済が根幹からマヒさせる恐れがあるので、無期か3年以上の懲役という、それなりの罪を負うことになります。さらに刑法153条では準備をしただけで最長5年の懲役です。

しかし、『芸術作品』として一万円札を作ったとします。この場合「行使の目的で」作ってはいません。よって無罪になります。さらに、その壱万円札を友人にプレゼントしました。友人はその札を使いました。…これは罪になります。友人はそれを使う事を知っていてプレゼントした場合、あげた人も罰せられます。

  ※参考条文—刑法148条・刑法150条

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